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次の日父が来た
1年に数回は会ってるけど、
今日で今年初めて父の顔を見た。
ひどくやつれている
父とちゃんと話し合ったことは一度もない
8歳で施設に入ったあの日から、離婚の理由も今何をどこでしているのかも
何もかも分からないし教えてくれない
都合が悪いんだろうな知られたくないのだろう
「大丈夫か、、?お父ちゃん、守ってやれなくて駆けつけてやれなくて、ごめんな。謝っても傷は消えないな、、ごめんな」
胸が痛む
「あたしが彼に甘えすぎたから、当然の報いだったんだよ。仕方ないよ。気にしないで。」
「お父ちゃん、何もしてあげれないなあ。本当に、ごめんなあ。」
父は泣いていた
「お父ちゃん、あたしに、お父ちゃんがこの8年間、あたしが施設で育った8年間何をどこでどうやって生きていたのか教えてくれたら、守ってくれなかったこと、許すよ?離婚の原因もね」
「わかった。ただし、離婚の原因は、お前が卒業するまで言わない。それだけは、お前を傷つけたくないから話せない。必ず教えるから、今は無理だ。」
「そんなん言われたら、気になるよ。なんで?」
「お父ちゃんにもお母さんにも原因はあった。ただ今は言えない。まだ言えない、許してくれ。」
「わかった。でも必ずだよ必ず教えてね。じゃないとお父ちゃんを許せなくなるから」
「わかった。お父ちゃんの8年間、、話すな。
8年間の溝が埋まっていく気がした
8年間、壮絶な8年間をお父ちゃんは
ごめんなさいお父ちゃん